以下は本特許理解のため、特許本文から引用した要約です。
食欲抑制剤およびダイエット用空気調整装置 【特許番号】特許第 3839832 号
【特許請求の範囲】
ムラサキムカシヨモギ(ヤードクカオ)の水性溶媒抽出物を有効成分として含有する食欲抑制剤。
【背景技術】
肥満が深刻な現代病として問題視されている近年では、美容・健康保持のために様々なダイエットの方法が試みられており、周知のダイエット方法としては、食事の量や種類を制限するほか、運動療法や、ダイエット薬の使用などがある。
【発明が解決しようとする課題】
従来の運動療法などのダイエット方法では、通常は必要としない努力や負担、不快感、忍耐力が本人に要求される場合があり、そのため長期間ダイエットの継続ができない例が非常に多い。そこでこの発明の課題は、上記した問題点を解決して、使用者が心身ともに負担を感じることがなく、また使用による副作用などがなくて食欲を安全に自己抑制でき、すなわち過剰な努力や負担が要求されないで食欲を適度に抑制でき、安全かつ健康的に痩身効果を得るための食欲抑制剤またはダイエット方 法や食欲抑制のための装置とすることである。
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、この発明では、ムラサキムカシヨモギ(ヤードクカオ)の水性溶媒抽
出物を有効成分として含有する食欲抑制剤としたのである。 後述する実験結果からみても明らかなように、ムラサキムカシヨモギ(ヤードクカオ)の水性溶媒抽出 物中の有効成分は、ダイエットの意識を補助し体重を低下させるべきダイエット希望者に食欲の抑制作用を及ぼしその結果として痩身効果が現れ、ダイエットの意識のない者への痩身効果がない。そのため成長期の子供などでも安全に使用できる。
このような食欲の抑制作用とそれに伴うダイエット効果は、ムラサキムカシヨモギ(ヤードクカオ) および桑を併用した水性溶媒抽出物を有効成分として含有する食欲抑制剤とすることにより、より効果 的に現れる。
このように桑を併用した場合には、桑に含まれる水溶性の有効成分により、血糖値の上昇が抑えられ るほか、ムラサキムカシヨモギ(ヤードクカオ)の水性溶媒抽出物に含まれる有効成分との相乗作用により、痩身効果がより効率よく現れる。
【発明の効果】
この発明の食欲抑制剤は、ムラサキムカシヨモギ(ヤードクカオ)の水性溶媒抽出物、好ましくは桑を所定配合比で併用した水性溶媒抽出物を有効成分として含有するので、この有効成分を血液中に効率 よく取り込ませると、使用者が心身ともにダイエットに負担を感じることが少なく、食欲を安全に自己抑制することができるようになり、過剰な努力や負担なく食欲は適度に制御されて安全かつ健康的に痩身効果が得られるという利点がある。
この発明に用いるヤードクカオや桑は、茶葉またはハーブとして抽出物を経口的に摂取する用途では周知な植物であり、水性溶媒の抽出物を摂取しても毒性はなく、その蒸気を嗅いだり吸入しても安全で あることは経験的に明らかなものである。
【効果検証】
実施例に用いた実験に使用したムラサキムカシヨモギ(ヤードクカオ)の水性溶媒抽出物を以下のように製造した。 まず、ヤードクカオのチップ30gを水1000mlに加えて加熱し、水量が約1/2になるまで煮沸した後、濾過してヤードクカオの抽出エキス(ムラサキムカシヨモギ(ヤードクカオ)の水性溶媒抽 出物)を得た。
このムラサキムカシヨモギ(ヤードクカオ)の水性溶媒抽出物のマウスに対する抗肥満作用を調べる ために、成長期を終えた通常マウスに高脂肪飼料を4週間与え、実施例の食欲抑制剤の抗肥満作用を調べた。
<食欲抑制剤の抗肥満性確認試験(対人)>
人に対するダイエット効果を検証するために20人ずつのグループからなるモニター群を編成し、以下の実験を行なった。
各グループ編成の基準としたBMI(ボディ・マッスル・インデックス)値は、体重(kg)/[身長 (m)]2 の値であり、25以上を肥満型とし18未満を痩せ型と判定した。
A群:BMI値25未満の肥満でない人に毎夜就寝時に、前記した実施例のヤードクカオの抽出エキ ス3mlを気化させて自然吸引させた。
B群:BMI値25以上の肥満の人に、上記同様に毎夜就寝時に、前記した実施例のヤードクカオの 抽出エキス3mlを気化させて自然吸引させ、その結果を表に示した。
C群:BMI値25以上の肥満の人に、前記した実施例のヤードクカオの抽出エキス30mlをそれ ぞれ就寝時と起床時に飲用させた。
結果は、A群のBMIは殆ど変化なく、BMI標準値およびそれ以下の人に対してはダイエット効果 が殆どないことが判明した。
また、C群は、B群に比べて約20倍量の実施例(食欲抑制剤)を使用しているにも拘わらず、その BMIも殆ど変化はなく、このことからC群では経口摂取でのダイエット効果がないことが判明した。
一方、B群のみにおいてBMI値が有意に低下した。即ち、BMI平均値29.7が4ヶ月後には2 7.7に低下している。このことによって実施例(食欲抑制剤)を吸入によって使用する処方が有効であることがわかる。また、B群の個々のパネラーについて詳しくみると、実施例を標準体重またはそれ以下の人に使用しても殆ど体重の低下がなく、肥満者のみに有効であった。このことは実施例が使用 による副作用などがなく食欲を安全に自己抑制できており、安全かつ健康的に痩身効果が得られる食欲 抑制剤であることを示している。
・・・この発明の食欲抑制剤は、体重を低下させてはいけない人や、充分に食を摂るべき成長期の子 供に全く影響しないという安全性があり、また無臭でもあるから快適な雰囲気で通常呼吸でき、他に類 をみない理想的利便性、安全性、快適性を持ち、かつ負担のない画期的なダイエットを実行できる。
なお、ヤードクカオ抽出液について、その逆相クロマトグラフィーによる分析曲線を調べたところ、 特に有効な成分と予想される11.984秒および13.741秒のピークに現れる成分を食欲抑制剤の有効成分として使用したところ、全ての人の食欲や意欲が低下するという結果が確認された。
これらの結果からみて、ヤードクカオの水性溶媒抽出液の全成分を含むこの発明の食欲抑制剤を使用 することによって、初めて安全かつ優れた食欲抑制剤が得られたものと考える。
